住まいと暮らしのQ&A

「暮らし方」に関する記事一覧

四国大停電から学ぶ電力の重要性と自給自足の未来

2024年11月9日20時22分、四国で大規模な停電が発生しました。最大で36万5,300戸が停電し、香川県では約6万戸、愛媛県で約11万戸、徳島県で約11万戸、高知県で約8万戸が影響を受けました。本州向けの電力供給が急増したことで、四国内の電力供給が不足したことが原因です。この停電は21時49分に解消されました。
徳島県では停電の影響で2名が病院に運ばれました。100歳の女性が暗くなった室内で段差につまずいて転倒し、左肩を打撲しました。また、80代の女性が玄関で転倒し、腰に怪我を負いました。
各地の空港では、停電の影響により、誘導灯が消えましたが、離着陸には影響はありませんでした。一方、高速道路ではETCレーンが停止し、通行券の手渡しや現金徴収などで対応に追われました。
翌日の10日には、JR瀬戸大橋線で架線が断線し、快速列車マリンライナーが瀬戸大橋上で約6時間立ち往生しました。停電の影響でトイレが使えず、不衛生な状態が続きました。空調も使用できず、窓も開けられなかったため、乗客約150人は暑さと不安の中、瀬戸内海上で救助を待ちました。
四国ではこのように連日、電力に関するトラブルが相次ぎました。

気候と季節感の変化に思う、台風、豪雨、そして気温の異常と我が家の備え

ワールドシリーズを制覇したドジャースの優勝パレード。高校時代の人生設計ノートに「ワールドシリーズ優勝」を目標として書いた大谷選手の夢が、叶うことを願い観戦した方も多いのではないでしょうか。36年ぶりにロサンゼルスの街が青い旋風に包まれました。
グアム付近で発生した台風21号は、ハロウィーンに猛烈な勢力で沖縄に近づき、11月に入って温帯低気圧に変わりながらも秋雨前線を刺激し、秋の嵐をもたらしました。「Trick or Treat!」を「いたずらかお菓子か」と直訳するよりも、「もてなせよ、でなければ悪事を働くぞ」のほうが可愛らしいと感じるかもしれません。しかし、子どもたちの掛け声とは大違いで、暴風雨はまさに「いたずら」が過ぎているようです。

「景観」と「防犯」から考える外構計画

外構計画を立てる際、近年では植樹をするかどうかで悩む方も増えています。
草取りや水やりなどのメンテナンスが手間と感じ、何も植えないか、人工芝やコンクリートなど本物に近い人工素材で仕上げる方もいます。
予算の都合で外構を最低限に抑え、後から自分で手を加える楽しみとして後回しにするケースもあるでしょう。

ペットが暮らしやすい住環境と高齢化問題を考える

動物王国といえば、昭和世代の私は『ムツゴロウとゆかいな仲間たち 動物王国』を思い浮かべます。クマやキツネ、馬など、さまざまな動物の生態を教えてくれた、まるでブラウン管の中の動物園でした。
令和では『坂上どうぶつ王国』が、犬や猫の保護活動を通じて命の大切さを伝えています。
現在、日本でペットを飼っている人は約3割で、その内訳は犬、次いで猫が多いです。ペットを飼っている人が気にすることの第1位は、病気やけがをしないかどうかのようです。

南海トラフ地震臨時情報をきっかけに考える、地震に強い住まいとは

宮崎県沖で最大震度6弱を観測した8月8日、初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されました。これを受け、防災グッズや水、簡易トイレ、米、トイレットペーパーなどが品薄になっています。

特にお米は日常生活への影響が大きいく、政府の備蓄米の放出を要請する自治体もありますが、もうすぐ新米の季節を迎えます。もし今、備蓄米を放出すれば、新米の価格が下がってしまいます。また、小売業が古米の在庫を抱えるリスクも生じます。さらに、台風10号の影響で稲刈り、稲そのものに被害があったのかが、とても気になります。

このような事態は、日頃の防災意識の不足が原因ですので、この機会にしっかりと備えましょう。我が家の耐震性能や家具の転倒防止対策ができているか、再確認も必要です。

迷走する台風と変化を実感する日本の夏から考える防災

9月1日の防災の日にも、各地で大雨をもたらした台風10号。8月25日の日曜日に列島縦断の恐れが報じられ、27日以降は警報級の暴風雨が予測されていました。しかし、当初の予想よりもはるかに西を進み、九州に上陸しました。四国、紀伊半島を経て日本列島に長く居座り、迷走した台風は過去に例があったでしょうか。

多発する設備の盗難と健康との関係とは?

今年の夏は、国内最高気温の41.1℃を超える可能性がある、危険な暑さです。そんな猛暑にエアコンが効かない状況を想像するだけでも嫌になります。故障以外にエアコンが使えない状況は何か思いつくことはありますか?
実は驚くべきことにエアコンの室外機が盗難被害に遭うという事件が発生しているのです。
この暑さでは、家の中でも熱中症になる危険性があります。これは窃盗罪ではなく、殺人未遂罪として裁かれるべきではないでしょうか。

「永遠の化学物質」と呼ばれるPFAS、我が家の水は大丈夫?

我が家の水は、安心して飲めるのでしょうか?そんな不安を抱かせる「PFAS」の話題をご存じでしょうか?健康への影響が懸念される有機フッ化化合物、ピーファス(PFAS)のことです。匂いもなく、味もありません。
PFASは水や油をはじき、熱に強い性質を持つため、フライパンの表面加工やファストフードの容器など食品包装紙の撥水加工や泡消火器にも使われていました。
自然界ではほぼ分解されないため「永遠の化学物質」と呼ばれ、人体にも環境にも長く残ります。そのため、発がん性があると言われています。1990年代から製造や使用が規制されています。
しかし、2021年度に実施した河川や地下水の調査では、31都道府県のうち13都府県81地点で暫定的な目標値を上回る高い濃度が検出されました。

避難行動を妨げる正常性バイアスとは

6月27日夜から翌28日午前中にかけて、九州北部では線状降水帯の発生が予測されていましたが、実際には発生しませんでした。線状降水帯が形成する際に必要な大量の水蒸気が九州南部で費やされ、大雨となりました。そして、予測情報が出ていなかった静岡県で28日11時ごろに線状降水帯が発生しました。
この線状降水帯の発生予測には、空振りや見逃しがあります。予測が当たるのは4回に1回で、昨年度は22回の発生予測のうち、実際に発生したのは9回でした。見逃しも3回に2回程度あるようです。それでも、この情報は身を守るために有効です。

効果アリ?「酷暑乗り切り緊急支援」とその後の暮らし

国会閉幕の記者会見で岸田総理が突如として持ち出した「酷暑乗り切り緊急支援」で、電気や都市ガスの補助金が復活することになりました。
世界での紛争を背景とし、エネルギー価格の高騰による電気や都市ガス料金の値上げの負担を緩和するために、2023年1月から7円の補助額で始まった激変緩和措置は、2024年1月から3.5円となり、2024年5月をもって終了しました。
「緊急」と名付けるだけあって、国土交通相も唐突な官邸発表に不満を示しました。経済再生担当相も知らなかったようで、場当たり的だと批判されています。総裁選を見据えた緊急策だったのでしょうか。